古典のteacherのつぶやき

動詞、助動詞、助詞、敬語、和歌、、、。古典って本当に日本語??って思う人のために、古典の先生が基礎から解説をしていきます。

【助動詞】る・らる

 

 

こんにちは、ウノです。

 

今回は助動詞のる・らるについての解説です。

 

 

 

 

①接続

 

未然形

 

ただし、四段・ナ変・ラ変(つまり未然形がア段)の時は「る」それ以外の活用の時は「らる」になる。

 

 

 

 

 

②活用

 

f:id:ss13j19:20180309142035j:plain

 

(可能・自発は命令形なし)

 

※「れ給う」「られ給う」 →   絶対に「尊敬」ではない。「自発」か「受身」

 

※「仰せらる」 →   「尊敬」

 

 

 

 

③意味

 

 

⑴受身 

 

=される。

 

「〜に」(英語の受動態のby〜)がある、または補えるとき。

 

 

 

⑵尊敬

 

=なさる。

 

尊敬すべき人物の動作につける、数多く登場する。

 

敬語動詞の下についた「る・らる」は、尊敬になることが多い。

 

 

 

⑶可能

 

=できる。

 

下に打ち消し、反語を伴う。平安時代中心の規制。

 

 

 

⑷自発・・・入試では多い

 

=自然に・・・する気になる。

 

上に「心情語、感性語(知覚動詞)」「『思ふ』『知る』に類する語」「『泣く』『しのぶ』『見る』」がある時。

 

《例》

中宮ほほ笑まれ給う →   自発 ⇨   【訳】中宮は自然とかすかにお笑いになられた。

 

 

 

 

④その他

 

 

※古文では、無生物が主語になっている受身の文は少ない。

 

自発は「つい〜する」という意味なので、上につく動詞がかなり限られる。

また、主語が一人称の場合が多い

 

打ち消し文の場合は自発はありえない。 →   可能

 

《例》

つゆまどろまれず・・・(源氏・桐壺) →   【訳】全く眠ることもできず・・・